マシュマロテストで何が分かるか?
- 公開日
- 2017/07/31
- 更新日
- 2017/07/31
校長室から
あるテレビ番組の受け売りになり恐縮ですが、「マシュマロテスト」という興味深い実験があるそうです。
実験の概要は次のとおりです。
<実験概要>
○ 部屋にはテーブルと椅子が1つ
○ テーブルの上にはおいしそうなマシュマロが1つだけ置いてあります。
○ 被験者は4歳から6歳の子ども1人
○ 大人がその子どもに語りかけます。
○ 「15分間だけ、このマシュマロを食べるのを我慢したら、もう1つマシュマロが増えるよ」
○ そう語った大人は、子ども1人を残して、部屋を出ます。
○ 部屋の中は、マシュマロを目の前にした子どもが1人だけです。
この実験はいくつかの国で同じように行われました。
さあ、子どもはマシュマロを食べずに我慢できたでしょうか。
<実験結果>
■ 3人に1人は、マシュマロを食べずに15分間我慢できました。
■ 3人に2人は、我慢できずにマシュマロを食べてしまいました。
この実験の興味深いのは、この被験者となった子どもたちのその後を追跡調査していることです。
マシュマロを食べずに我慢できた子どもたちは、比較的、学校での学習成績がよく、将来的に成功者となる場合が多いという結果となりました。一方、我慢できずにマシュマロを食べてしまった子どもたちからは、学校を中退する者や、犯罪に関わる者などの比率が、食べずに我慢できた子どもたちよりも大きくなるそうです。
これはあくまで実験にすぎませんので、その結果にあまりこだわる必要はありませんが、4歳から6歳ですでに「自制心」に個人差が生じていることや、幼いうちに我慢することを覚えさせながら、自制心を育てることは将来に役立つ力となることが見えてきます。
小学校教育においても、ときには我慢する機会をあえて設定し、自制心を育てることが必要だと感じました。