学校日記

研修視察で熊本県を訪ねて

公開日
2017/11/11
更新日
2017/11/11

校長室から

11月8日(水)、9日(木)

知多市小中学校長会で熊本県内の小中学校を訪問し研修をしてきました。

■熊本市立向山小学校
 ここでは幼小中の連携教育、特に幼稚園と小学校の接続教育について学びました。幼稚園や保育園からスムーズに小学校に接続していくためには、双方の交流を通して指導者が互いに理解し合うことが最も大切であることを再確認しました。小学生がときおり幼稚園に顔を出すことで、その児童が元気を取り戻すことがあるという話は印象的でした。
また、特殊な事例とは思いますが、説明してくれた向山小学校の教頭先生は、昨年度まで隣接する幼稚園の園長だったとのこと。指導者自身も接続していることに驚きました。

■熊本大学教育学部附属中学校
 この学校は教育研究校として「未来思考科」という独自の教科を開発し取り組んでいました。どんな主張もその根拠となるものを示しながら理由付けを行うことを訓練していました。「思う」や「考える」だけでは主張にならない。そこに根拠を示してこそ主張となるという学びです。思考力を育てるための実践であり、小学校でも工夫すれば取り組めるテーマだと感じました。

■益子町立飯野小学校
 益子町は熊本地震の時に震度7の揺れが2回あり、最大の被害があった地区です。
 地震直後から運動場は車中泊をする車で満車となり、やがて教室は避難住民が暮らす場所となり、今も運動場には仮設住宅が建ち並び、1年半たった現在も38戸の方が暮らしているとのことでした。学校は再開したものの、運動場は仮設住宅があるため、今は隣地に新しい運動場ができていました。
 当日、私たちに説明してくれた、同校の校長の自宅も地震で倒壊し片付けもあったが、地震直後から避難住民の誘導や学校再開に向けた準備で自宅に帰れない日々が続いたとのことでした。
 東海地区もいつ大地震が来ても不思議ではない地区だけに、緊張感のある研修となりました。

■熊本城
 現在、熊本城は入場できませんが、その姿は熊本市役所から見ることができました。
加藤清正公が建造したことで有名な立派な石垣も崩れ落ち、天守閣はシートで囲まれて見ることすらできませんでした。復興までの道のりはまだまだ遠そうでした。市内のあちこちに「負けんばい熊本」というステッカーがあり、熊本の人たちの思いが伝わってきました。一日も早い復興をお祈りいたします。

二日間の研修の成果を、本校の教育活動に生かしてまいりたいと思います。

旭北小学校長