10/7 二夜連続の栄誉
- 公開日
- 2015/10/07
- 更新日
- 2015/10/07
校長室より
昨日の大村智さんのノーベル医学・生理学賞受賞に続き、ノーベル物理学賞に東大宇宙線研究所の梶田隆章さんが選ばれました。
梶田さんは、ニュートリノに質量があることを証明し、半世紀近くに及ぶ大きな謎を解き明かしました。
今日の中日春秋に次のような記事が掲載されていました。
2008年のノーベル物理学賞を受賞した小林誠さんは、ストックホルムでの記念講演で、ある人物の写真をスクリーンに映し出しながら、聴衆に語り掛けた。
「この偉大な発見は戸塚洋二さんに導かれたものです。悲しいことに、彼は今年7月、世を去りました。」ここで言う偉大な発見とは、素粒子論の常識を覆したニュートリノの質量の発見であり、偉業を成し遂げながら病に倒れた科学者を、小林さんは晴れの舞台に遺影を掲げる形で悼んだのだ。
謎の物質の正体を追い、世界を驚かせた戸塚さんは、がんに侵され66歳での死を目前にしながら、こう語っていたという。「死ぬ間際になって、もう一度勉強したいと思っているんだ。」「まだまだやることがある。」
それから7年。今年のノーベル物理学賞が、戸塚さんとともに世紀の発見をした梶田隆章さんらに贈られると発表された。亡きに人には贈られぬのがノーベル賞ではあるが、戸塚さんにも捧げられた栄誉であろう。
素晴らしい業績をあげノーベル賞を受賞した梶田さん。そして、志半ばで世を去った戸塚さんにも与えられる栄誉。素晴らしい日本人の活躍に心躍りました。
(画像は中日新聞デジタル版より)