2/20 追悼 ブルーナーさん
- 公開日
- 2017/02/20
- 更新日
- 2017/02/20
校長室より
突然ですが、「ミッフィー」を知っていますね。有名なウサギのキャラクターです。「ミッフィー」の生みの親がオランダの作家でイラストレーターのディック・ブルーナさんです。そのブルーナーさんが16日、89歳で亡くなりました。
このことに関連して、19日の中日春秋に次の記事が載っていました。紹介します。
(引用)
さて、ひとつ、実験である。ご用意いただくのは紙とペン。約60年にわたって世界中の子どもに愛され続けている絵本のミッフィーの顔を描いていただきたいのである。世代によっては「うさぎのうさこちゃん」(石井桃子訳)の方がなじみがあるか。
心配ご無用。簡単な絵である。丸い顔に長い耳、目は黒い点、鼻と口はまとめて一つのバツ印。記号のように単純なウサギはどなたにも描けるはずである。自信のない方は実物を見ながら模写しても構わない。
出来栄えはいかがか。似ても似つかぬミッフィーが完成しないか。何かが違う。そのミッフィーの作者、オランダ人絵本作家ディック・ブルーナさんが亡くなった。単純な絵なのになぜまねできないのか。
ミッフィーの輪郭をよく見てほしい。一定ではなく、かすかな揺らぎや変化がある。理由は作者自身にある。主人公がうれしいときはうれしい気持ちを、悲しいときは悲しい気持ちを込めて描く。あふれる感情が線を微妙に変化させた。
「鼓動や息づかい、ミッフィーへの気持ちが線を伝わって人間味をあたえているんだ」。あの絵は作者の心そのもの。他の誰にも描けぬわけである。
子どもの目を見つめたいとミッフィーはいつも真正面を向く。幼児にも開きやすい正方形の絵本。子どものためを考え続けた人である。89歳。1927年生まれの干支(えと)は卯(う)である。
(引用終わり)
素敵な絵を描き続けたブルーナーさん。ご冥福をお祈りします。
(写真は中日新聞より)