8/21 チャレンジとチームワーク
- 公開日
- 2016/08/21
- 更新日
- 2016/08/21
校長室より
日本男子400メートルリレーの銀メダル獲得には、他国の選手からも驚きと賞賛がおこっています。
なぜか?
日本チームは誰一人100メートルを9秒台で走れる選手がいません。それに対してジャマイカの選手は、すべて9秒台で走ります。日本選手4人のベストタイムの合計は40秒38。それに対してジャマイカは38秒89で、1秒49も違います。けれども、リレーのタイムは日本が37秒60に対してジャマイカは37秒27で、0秒33しか違いません。
その理由は、日本独自の「バトンパス」のテクニックを磨いたからです。日本は、下からバトンを手渡す世界でも珍しい「アンダーハンドパス」を行っています。バトンを受ける側が、腕を振る動きの中でバトンを受けるためスムーズに加速できるのが最大の特徴で、この技術を高めることで世界に比べて劣る走力を補っているのです。
世界で珍しい「アンダーハンドパス」にチャレンジし、練習で磨き、見事に大輪の花を咲かせたのです。
そしてもう一つは、4人の信頼感、チームワークの良さです。優勝したジャマイカのボルト選手は、日本チームが3月からリレーの合宿を重ねてきた話を聞いて、「日本はチームワークがいい。この数年、彼らを見てきたが、彼らはいつもバトンの扱いが素晴らしい。我々よりはるかにたくさんの練習をしていて、チームメートを信頼しているのも分かる」と感心していました。
ケンブリッジ飛鳥選手は、「もともと仲がよかったので、特別何かしたことはない。チームワークがすごくいい。ハイタッチして入場した。4人とも緊張感は少なかった。笑顔が多かった。みんな前向きにレースに挑めていた」と話していました。
世界であまり行っていない「アンダーハンドパス」へのチャレンジ、そして、それを支えた信頼感。素晴らしい銀メダルでした。
(写真は中日新聞より)