8/13 凶星「ネメシス」
- 公開日
- 2016/08/13
- 更新日
- 2016/08/13
校長室より
皆さんは「ネメシス」という星を知っていますか?
きっと、初めて聞いた方が多いのではないでしょうか。
まずは、「ネメシス」という名前についてです。
「ネメシス」は、ギリシア神話に登場する女神の名前です。ネメシスは、人間が神に働く無礼に対する、神の憤りを表しています。そして、ネメシスの語は元来は「義憤」の意味です。
「凶星」とは、地球に災いをもたらす星のことです。
実は、地球上では、今までに何度も種の大量絶滅がおこっているのです。でも、大量絶滅いっても、よく知っているのは恐竜の絶滅ですね。最近では、この絶滅は隕石の衝突の影響だと分かってきています。
けれども、大量絶滅はこの1回だけでなく、ある周期をもって起こっていることが分かってきました。その周期は2600万年に一度です。そして、このすべての時代の大量絶滅を引き起こしたのが、隕石の衝突ではないかと言うことです。
太陽系の一番外側には、「オールトの雲」と呼ばれる、小惑星帯があります。そこを、「ネメシス」という星が通過すると、小惑星のなかにはその軌道から外れて、彗星となる星がでてきます。その星が何千万年周期で地球に衝突すると言うことです。
これは、まだまだ仮説で、「ネメシス」という星が実際に見つかったわけではありません。けれども、一定の周期で大量絶滅を引き起こしていると言うことで、彗星の衝突ではないかという仮説が出てきたのです。
ちなみに、次の大量絶滅は、今から1300万年後。そのとき人類はどうなっているのでしょうか。科学の発達によって、地球の進路を変えたり、地球以外の惑星に移り住んでいるかもしれませんね。