学校日記

5/17 宇宙に夢をはせて

公開日
2016/05/17
更新日
2016/05/17

校長室より

 今日の午後、県校長会総会があって出席しました。
 そのときの講演は、国立天文台副台長 渡部潤一氏の「宇宙生命は存在するのか?〜天文学からのアプローチ〜」でした。
 
 渡部さんが天文学への道を志したのは、小学校6年生のときです。そのときの担任の先生がジャコビニ流星群の話をしました。1時間のうちに、数十回流れ星が観察できるということで、夜、校庭に集まりました。けれども、一つも見ることができませんでした。あれだけ宣伝されていたのに、一つも見ることができないなんて、天文学はまだまだ未知の部分がたくさんあるのを感じ、天文学の道に入ろうと決意したそうです。

 宇宙にはわからないことがたくさんあります。
 今では普通に考えられているビッグバン理論も、50年以上前は信じれない理論でした。暗黒物質であるダークマターやダークエネルギーが理論的に考えられたのは30年くらい前です。けれども、それらが実際どんな物質かはまだわかっていません。

 今日の演題の「宇宙生命の存在」もまだ分かっていません。天文学の発達や観測機器(望遠鏡など)の進歩により、天文学は急速に発展しています。惑星は自分では光らないので、観測することはなかなか難しいですが、惑星が恒星の前を通り過ぎたときのわずかな光の変化を観測することにより、現在ではたくさん発見されています。この惑星を「系外惑星」といいます。
 この「系外惑星」に生命は存在するのか。今、天文学者たちは観測を続けているそうです。早ければ、20年後には、わかるのではないか、ということでした。
 
 夜空の星々は、本当に美しいです。その美しい星々を眺めながら、「生命存在」の可能性を考えるのもいいかもしれませんね。(写真は、渡部先生監修の本です。)