学校日記

2/12 重力波

公開日
2016/02/12
更新日
2016/02/12

校長室より

 今日の中日新聞朝刊トップニュースは「重力波 世界初観測」でした。

 まず、重力波とは何でしょうか。
 重力波は、物理学者のアインシュタインが100年前に予言したものです。アインシュタインの一般相対性理論によれば、質量をもった物体が存在すると、それだけで時空にゆがみができます。さらにその物体が(軸対称ではない)運動をすると、 この時空のゆがみが光速で伝わっていきます。これが重力波です。難しいですね。でも、日本でも観測をしようとしていたのです。

 今回、初観測に成功したのは、米マサチューセッツ工科大など米国を中心とした国際研究チーム「LIGO(ライゴ)」です。

 実は、平成26年3月に重力波の痕跡をとらえたと発表がありましたが、誤りでした。それぐらい難しい観測です。

 重力波の観測は、ブラックホールなど質量の非常に大きな物体が動く際に、ゆがみが大きくなり、観測が容易になるのではないかと考えられ、ブラックホール同士の衝突に焦点を当てて観測されてきました。重力波は、宇宙の膨張やブラックホールの存在を示す数多くの観測などから正しさが確かめられてきましたが、重力波による時空のゆがみは極めて小さいため、観測が非常に難しかったのです。

 新しい科学の1ページがまた開かれましたね。
 (画像は中日新聞より)