1/26 情けは人の為ならず
- 公開日
- 2016/01/26
- 更新日
- 2016/01/26
校長室より
「情けは人の為ならず」という言葉を知っていますか。
最近、こういう言葉の意味を取り違えている人が多いと聞きます。この意味は、次のような意味です。
「情けは人の為ならず」…情けをかけるとその人は助かる。助けられた人は別の機会に他人に情けをかける。次々に人の情けの輪が広がる。巡り巡って情けは自分に返ってくる。いつか自分が困ったとき,誰かが情けをかけてくれて助けられることがある。情けは人のためになるだけでなく,最終的には自分のためになる。
このことについて、ある学校のホームページを見ていたら学校だよりとして次の話に出会いました。少し長いですが、引用します。
大阪大学大学院人間科学研究科の研究グループが,大阪府内の5歳と6歳の保育園児70人を対象に,日常生活での行動を観察した。その結果,子どもが他の子どもにおもちゃや絵本を貸してあげたり,物を運ぶのを手伝ってあげたりと親切な行動をした場合,その様子を間近で見ていた他の子どもが,親切にしていた子どもに同じように親切にしてあげる回数は,1時間当たり5.58回という結果になった。
普段の生活では,1時間当たり0.47回のため,親切にした場面を見た場合は,10倍以上に上がった。研究グループは,「幼いころから,人に親切にする姿を高く評価する気持ちが芽生えている」と分析し,親切にすればやがては自分のためになるという意味の「情けは人の為ならず」ということわざを裏付ける結果だとしている。研究者は「親切が親切を呼ぶ仕組みは,ヒトが進化の過程で人間関係を築き,協力して生き延びるために身に着けてきたのではないか」と話している。
人に情けをかける、つまり親切にすることは、人の進化にとっても大事な要素だったのですね。