12/9 「あかつき」金星軌道に投入成功
- 公開日
- 2015/12/09
- 更新日
- 2015/12/09
校長室より
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9日、探査機「あかつき」の金星軌道投入に成功したと発表しました。すでに観測装置の試験運用を始めており、来年4月に本格観測に入るそうです。日本として初の惑星探査がいよいよ始まります。
金星は地球とほぼ同じ大きさなのに、地表の温度は400度以上。実はこの温度は金星のさらに内側をまわっている水星よりも高くなっています。金星の厚い雲は太陽光の80%を宇宙空間へと反射するため、地表に届く日光そのものは地球よりも少なく、そのままであれば金星の地表温度は氷点下になるはずだそうです。それがそうならないのは、膨大な量の二酸化炭素によって大気中で温室効果が生じるためです。また、大気圧は非常に高く地表で約90気圧あります。このような状態の金星を観測することによって、地球の未来を知る手助けになるそうです。
金星の英語名は「ビーナス」。地球から見る金星が大変美しい星であることから名付けられた名前でしょう。けれども実際は、大変過酷な環境で、とても生物が住めるような星ではありませんね。
大変苦労して金星軌道に投入された「あかつき」。これから、どんな情報を送ってくれるか楽しみですね。
(画像は、JAXAサイトから)