10/9 PL学園最強世代
- 公開日
- 2015/10/09
- 更新日
- 2015/10/09
校長室より
以前このホームページで紹介しました伊藤敬司さんが亡くなりました。
彼は、1987年に甲子園の春夏連覇を成し遂げたPL学園高校の正捕手でした。その彼が社会人野球を引退後に難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)となってしまいました。だんだん体が動かなくなる中で、眼球を動かして文字盤に視線を送り意志を伝えていました。そして、自らの野球人生を振り返る「PL学園最強世代 あるキャッチャーの人生を追って」をフリーライターの矢崎良一さんとの共著で出版しました。その中には、野球で培った忍耐力や、闘病中の心の葛藤などを素直に書いています。
伊藤さんは9月、呼吸に伴う苦しさの緩和のため、自宅から名古屋大学病院に移っていました。入院前、伊藤さんのブログには、「金曜日から入院します。それを見越して娘が歌をプレゼントしてくれました。立派に育ててくれて嫁さんありがとう。どれ位入院するかわかりません。恐らく日記も書けなくなると思います。(中略)皆さん本当にありがとうございます。」と記されていました。亡くなる直前はヘルパーさんに足をマッサージされ、気持ちよさそうな表情を浮かべていたといいます。
妻の桂子さんは9日、亡骸を前に「難病のALSとなったことは残念だったが、野球を通じて多くの方と関わることができて本人は幸せだったと思う。」と話していました。
(本日の中日新聞夕刊より)
ご冥福をお祈りいたします。