学校日記

7/3 「い、き、た、あ、か、し」

公開日
2015/07/03
更新日
2015/07/03

校長室より

 今日の中日新聞夕刊に掲載された記事なので、もう読まれた方もみえるかもしれません。

 「28年前、甲子園の春夏連覇を成し遂げたPL学園高校の正捕手だった伊藤敬司さんが、野球人生を振り返る著書[PL学園最強世代 あるキャッチャーの人生を追って」(講談社刊)を出版した。野球を離れた後、体を動かす神経が破壊されていく難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)となった伊藤さんの野球にかける思いと、野球で培った忍耐力にこだわる姿が描かれている。」

 彼が、ALSかもしれないと知ったのは2008年3月。それから病状は悪化し、現在、動かせるのは眼球とまぶた、左足の親指。唇も少し動くが声を発することはできません。そんな状態で、本を執筆しようとしたわけは「い、き、た、あ、か、し(生きた証)」です。

 彼は、「病名を知ったときは、『なぜ自分なんだ』と受け止められず、『できることが一つずつなくなっていくことは堪え難いものでした』と述べています。野球を愛し、グラウンドを走り回っていた自分が、動けなくなってしまった。軽々しく言うことではありませんが、彼の悩み、苦しみはさぞ大きかったことでしょう。

 
 教員にとっての「生きた証」は何だろう。
 ふと考えてしまいました。
 教育者である教員にとって、「生きた証」は学校を巣立っていく子どもたちではないかと思いました。子どもたちの成長をしっかりと支えていく教員でありたい、この記事を読んで、こんな思いを強く持ちました。