学校日記

7/2 名も知れぬ少女の言葉

公開日
2015/07/02
更新日
2015/07/02

校長室より

「詩人で翻訳家の加島祥造(かじましょうぞう)さんによる『英語名言集』(岩波書店)は、滋味あふれる百の言葉を紹介しているが、冒頭を飾るのは、名も知れぬ少女の言葉である。『これを見つけた人を、誰であれ、わたしは愛します』。
 孤児院にいる少女が、この言葉を紙片に書き付けては、窓から外へ投げる。いく枚も、いく枚も。この少女にとって、誰かに差し出すことができる唯一のものが、『愛』だった…。加島さんはそんなことを米国の友人に聞かされ、心を揺さぶられたという。
 私たちの目に見えないだけで、この国の街角にも、子どもたちの叫びが書かれた無数の紙片が落ちているのかもしれない。最も愛してほしい人に傷つけられてしまう子どもたちの声にならぬ声である。(後略)」(中日新聞 中日春秋より)

 虐待児童の相談件数が増加しています。虐待で亡くなる子どもも後をたちません。悲しい出来事です。虐待の件数が少しでも減少するように、この名も知れぬ少女の言葉を心に刻んでいきたいと思います。