学校日記

5/22 道徳について

公開日
2015/05/22
更新日
2015/05/22

校長室より

 「道徳の教科化」という言葉が新聞紙上をにぎわせていました。
 多発するいじめ問題への対応の一環としていわれてきたことです。

 ところで、道徳と国語はどう違うのでしょうか。
 難しい問題です。なぜなら、道徳も国語も気持ちを考えながら学習を進めるからです。
 けれども、次のような違いがあるのです。

 国語の授業では、主人公の気持ちを考えながら、学習を進めることがあります。しかし、国語では「そのように考えた理由を、教科書の記述の中から論理的に説明」できなくてはなりません。あくまでも、教科書の記述から主人公の気持ちを理解していくことが重要です。記述に沿って理由付けをし、客観的に読むことが国語における読みです。国語における主人公の気持ちを読み取ることは、学力をつけるための読みです。

 それに対して、道徳では,主人公の気持ちを考えながら、そこに自分の気持ちや思いを加える主観的な読みをします。ある道徳の授業名人と言われる先生が、「道徳の授業とは、主人公の着ぐるみを着て、その場に自分を置くこと」だとおっしゃいました。つまり、主人公の行動を通して、子どもたちの価値観が表現され、子どもたちのそれぞれの考え方(価値観)が出されます。さまざまな価値観の意見に出会い、自分の考えが揺すぶられ、より高い道徳的な価値に気づくことが大事です。道徳の時間には、自分とは違う友たちの価値観を知ることにより、自分の行動や考え方を見直すことができます。ここに、道徳の授業の意義があります。

 これは、ある先生から聞いた話です。
 
 道徳の授業の大切さもわかりますね。