9/16 敬老の日
- 公開日
- 2013/09/16
- 更新日
- 2013/09/16
知多の国語
台風18号の接近・上陸により、あいにくの敬老の日になってしまいました。それぞれの地域で企画された行事は行われるのでしょうか。
さて、敬老の日は1964年(昭和39年)に「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨として制定されました。
2002年(平成14年)までは毎年9月15日を敬老の日としていました。けれども、2001年(平成13年)の祝日法改正いわゆるハッピーマンデー制度の実施によって、2003年(平成15年)からは9月第3月曜日となりました。
東井義雄が「いのちの言葉 一日一言」の中で次のように書いています。長文ですが紹介します。
おじいちゃん おばあちゃん
お家の中で、おじいちゃん、おばあちゃんとの出会いはどうなっているだろう。こんな話を聞いた。
「先生な、年が寄ったらあきまへん。家の留守番したり、孫の守したりするぐらいのことはするつもりでおります。それでも若い者が勤めに出るとき、ひとこと、これから行ってきます。お願いしますと言うてくれたら、どれぐらい嬉しいかわかりゃしませんのに、黙って出て行きますわね。出がけにポチに行って来るぜと挨拶しよるが年が寄ったら挨拶もしてもらえまへん」と涙をにじませながら聞かせてくれた。
こういう淋しい方がずいぶん増えているんじゃないだろうか。こういう淋しい方がおいてきぼりになっておると、人の寂しさも悲しさも解らん人でなしがいつのまにか育って、そういうのが大きくなると学校を出ても、人を殺しても胸の痛みも感じることもできない人でなしが育ってしまう。
「敬老の日」が制定されているのは、世界でも珍しいことです。この日を機会に、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことの趣旨を今一度みんなで考えたいものです。