学校日記

10/2(水) 読書時間ゼロ、5割

公開日
2019/10/02
更新日
2019/10/02

校長メッセージ

先日の新聞で、全国大学生協連発表の学生生活実態調査によると、電子書籍も含め「一日の読書時間ゼロ」が5割超との記事に驚きました。
これが大学生だということで再び驚きました。
ずいぶん前に、大学入試で現在は短編集として出版されている江國香織「つめたいよるに」収録の「デューク」が出題されました。愛犬デュークが死んだ翌日に起きた不思議な出会いと別れをテーマにした作品です。受験中に涙をこらえられなかった受験生が続出したそうです。一部、集中力をそぐような出題はいかがなものか、という意見もあったようですが、大学生に文学に興味を持たせるきっかけにしたかったのかもしれません。
最近は実用が重視され文学が激減するという懸念が強まっている風潮があり、政財界は実用性の高い論理的読解力を重視するという発想をもっているとも言われています。
それでも新聞によると、ある地球物理学者が「理系的な問題発想や思考には文学や芸術の『感性や美意識』こそが必要だ」と語っているとのことです。
「デューク」はたったの9ページ。号泣しないまでも読書のきっかけになるかも。

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